WinPythonの使い方(インストール〜プログラム実行まで解説)

WinPythonの使い方（設定、インストール）について解説します。

WinPythonとは

WinPythonは、Windows環境向けにポータブル化されたPythonパッケージです。
公式サイトで配布されているインストーラを使ってPythonの実行環境を構築すると、主要なライブラリや開発環境のインストール作業も発生しますが、WinPythonではそれらをまとめて行えるため便利です。

以下にWinPythonの主な特徴を示します。

ポータブル:
- WinPythonはポータブル化されており、USBドライブなどにコピーして持ち運ぶことができます。これにより、複数のコンピュータで同じPython環境を使用することができます。
インストール不要:
- インストール作業が不要で、ダウンロードして展開するだけで使用可能です。これにより、レジストリを汚さずにPython環境を構築できます。
主要なライブラリの同梱:
- NumPy、Matplotlib、Pandas、SciPyなどの主要なライブラリが同梱されています。これにより、科学計算やデータ解析、グラフィックスなどの作業がすぐに始められます。
便利な開発環境:
- SpyderやJupyter Notebookなどの便利な開発環境が含まれています。これにより、コードの編集や実行が簡単に行えます。
完全な独立性:
- WinPythonで作成したPython環境はフォルダ単位でまとまっており、完全に独立しています。これにより、複数のPythonバージョンを1つのPCに共存させる場合でも、お互いに全く影響を与えません。
管理者権限不要:
- 管理者権限が不要で、ユーザー権限のみで使用できます。これにより、職場や共有PCでも簡単に利用できます。

公式HPhttps://sourceforge.net/projects/winpython/にアクセスし、[Download]ボタンをクリックしてインストーラをダウンロードします。

好きなテキストエディタ(VSCodeやメモ帳など)でPythonのプログラムを書き、拡張子を「.py」にしてファイルを保存します。
【例:test.py】

print('Hello world!')

【VSCodeで作成した例】

「WinPython Command Prompt.exe」を起動し、以下のコマンドを実行すると指定したPythonファイルを実行できます。>

python Pythonファイルのパス

※Pythonファイルをコマンドプロンプトへドラッグ&ドロップすればパスが入力されるので楽です

実行例:test.pyを実行し、Hello world!と表示

「Spyder.exe」をダブルクリックして起動します
起動すると次のような画面が表示されます。主に使うのは4つの赤枠部分です。

実行手順
- ①左側の赤枠部分にPythonのプログラムを書きます。
- ②「実行」ボタンを押します。
- ③実行結果がコンソールに表示されます。
- ④プログラムの実行を途中で止めたい場合は「デバッグ中止」ボタンを押します。
試しに赤枠部分に以下のプログラムを記述し、実行ボタンを押してコンソールに「Hello world!」と表示されれば成功です。