【Python入門】set型（集合型）の使い方

Pythonにおけるset型（集合型）の使い方について詳しく解説します。

set型（集合型）とは
要素の追加・削除
集合演算
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set型（集合型）とは

Pythonの set 型は「重複を許さないデータの集まり」を扱うための型です。リストや辞書と違い、順序がなく、同じ値を複数入れることができないため、重複を排除したいときや、アイテムの比較・分類にとても便利です。set型の主な特徴をまとめると以下のとおりです。

要素の重複がなく、同じ値は1つにまとめられる
要素の順序がなく、インデックスでアクセスできない
set型はリスト型よりも検索が高速（大量データの処理にも向いている）
集合演算ができる（和・差・積などの演算が可能）

set 型は、以下コードのように中括弧 {} を使って作成します。辞書と似てますが、キーと値がありません。

# 勇者ぴこりの持ち物袋（集合型）
pikori_items = {"回復薬", "鉄の剣", "回復薬", "魔法の書"}

# 中身を表示
print("勇者ぴこりの持ち物：", pikori_items)

勇者ぴこりの持ち物： {‘鉄の剣’, ‘回復薬’, ‘魔法の書’}

実行結果のとおり、重複した "回復薬" は1つにまとめられます**。また、順序がないため、set[0] のようなアクセスはできず、表示順も毎回変わることがあります。また、空の set を作るときは、以下コードのように set() を使います（{} は辞書になる）。

# 勇者ぴこりの持ち物袋
pikori_items = set()

# 中身を表示
print("勇者ぴこりの持ち物：", pikori_items)

勇者ぴこりの持ち物： set()

以下コードのように、リストやタプルに変換すれば順序付きで扱うことができます。

# 勇者ぴこりの持ち物袋（集合型）
pikori_items = {"回復薬", "鉄の剣", "回復薬", "魔法の書"}

# 中身を表示
print("勇者ぴこりの持ち物：", pikori_items)

# リストに変換して中身を表示
print("勇者ぴこりの持ち物リスト：", list(pikori_items))

勇者ぴこりの持ち物： {‘魔法の書’, ‘回復薬’, ‘鉄の剣’}
勇者ぴこりの持ち物リスト： [‘魔法の書’, ‘回復薬’, ‘鉄の剣’]

要素の追加・削除

以下コードのように、要素の追加は add メソッド、削除は remove メソッドを用います。

pikori_items = {"回復薬", "鉄の剣"}

# アイテム追加
pikori_items.add("魔法の書")

# アイテム削除
pikori_items.remove("鉄の剣")

# 中身を表示
print("勇者ぴこりの持ち物：", pikori_items)

勇者ぴこりの持ち物： {‘魔法の書’, ‘回復薬’}

集合演算

Pythonの set 型では、数学の集合と同じように「共通部分」「全体」「片方だけ」などを簡単に求めることができます。

演算	記号	意味
積集合	`&`	両方に共通する要素
和集合	`\|`	どちらかに含まれるすべての要素
差集合	`-`	片方にだけ含まれる要素

# 勇者ぴこりのアイテム
pikori_items = {"回復薬", "鉄の剣", "魔法の書"}

# 魔法使いルーナのアイテム
luna_items = {"回復薬", "氷の杖", "魔法の書"}

# 共通アイテム（積集合）
print("共通アイテム（積集合）：", pikori_items & luna_items)

# どちらかが持っているアイテム（和集合）
print("どちらかが持っているアイテム（和集合）：", pikori_items | luna_items)

# ぴこりだけが持っているアイテム（差集合）
print("ぴこりだけが持っているアイテム（差集合）：", pikori_items - luna_items)

共通アイテム（積集合）： {‘魔法の書’, ‘回復薬’}
どちらかが持っているアイテム（和集合）： {‘鉄の剣’, ‘氷の杖’, ‘魔法の書’, ‘回復薬’}
ぴこりだけが持っているアイテム（差集合）： {‘鉄の剣’}

set型（集合型）とは

要素の追加・削除

集合演算

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