Python + OpenCVで空間フィルタリングを実装し、平滑化・輪郭検出する方法をソースコード付きで解説します。
【ぼかし】平均値フィルタ
平均値フィルタ(Averaging Filter)は、画像をぼかし(平滑化)する空間フィルタです。
平均化フィルタともいいます。
原理と計算式については下記事で紹介しています。
動画解説版
このアルゴリズムは、NumPyだけでも簡単に実装できます。
また、OpenCVの「cv2.filter2D」や「cv2.Blur」メソッドを使えば、より簡単に実装できます。
書式①
dst = cv2.Blur(src, bit, ksize)
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
src | 入力画像 |
kernel | フィルタのカーネル(※NumPy配列で与える) |
dst | 出力画像 |
書式②
dst = cv2.filter2D(src, -1, kernel)
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
src | 入力画像 |
bit | 出力画像のビット深度 |
ksize | カーネルサイズ |
dst | 出力画像 |
今回は、以下の3通りの方法で処理を実装してみました。
– | 説明 |
---|---|
方法① | NumPyでアルゴリズムを書いて実装(原理の理解を深めるため) |
方法② | cv2.filter2Dで実装 |
方法③ | cv2.Blurで実装 |
サンプルコード
サンプルプログラムのソースコードです。
■方法①
■方法②
■方法③
実行結果
サンプルプログラムの実行結果です。
■入力画像(左)と出力画像(右)
【ぼかし】ガウシアンフィルタ
ガウシアンフィルタ(Gaussian Filter)は、画像をぼかし(平滑化)する空間フィルタです。
– | 参考記事 |
---|---|
原理についてはこちら | ガウシアンフィルタの原理・特徴・計算式 |
カーネルの計算方法はこちら | Pythonでガウシアンフィルタのカーネルを計算 |
動画解説版
このアルゴリズムは、NumPyだけでも簡単に実装できます。
また、OpenCVの「cv2.filter2D」や「cv2.GaussianBlur」メソッドを使えば、より簡単に実装できます。
書式①
dst = cv2.filter2D(src, -1, kernel)
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
src | 入力画像 |
kernel | フィルタのカーネル(※NumPy配列で与える) |
dst | 出力画像 |
書式②
dst = cv2.GaussianBlur(src, ksize, sigmaX)
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
src | 入力画像 |
ksize | カーネルサイズ |
sigmaX | ガウス分布の |
dst | 出力画像 |
今回は、以下の3通りの方法で処理を実装してみました。
方法 | 説明 |
---|---|
方法① | NumPyでアルゴリズムを書いて実装(原理の理解を深めるため) |
方法② | cv2.filter2Dで実装 |
方法③ | cv2.GaussianBlurで実装 |
サンプルコード
サンプルプログラムのソースコードです。
方法①
方法②
方法③
実行結果
サンプルプログラムの実行結果です。
■入力画像(左)と出力画像(右)
お借りした画像:プロ生ちゃん(暮井 慧)
【ぼかし】メディアンフィルタ(Median Filter)
メディアンフィルタ(Median Filter)は、画像をぼかし(平滑化)する空間フィルタです。
中央値フィルタともいいます。
原理と計算式については下記事で紹介しています。
動画解説版
このアルゴリズムは、NumPyだけでも簡単に実装できます。
また、OpenCVの「「cv2.medianBlur」メソッドを使えば、より簡単に実装できます。
書式
dst = cv2.medianBlur(src, ksize)
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
src | 入力画像 |
kernel | フィルタのカーネルサイズ(3なら8近傍) |
dst | 出力画像 |
今回は、以下の2通りの方法で処理を実装してみました。
– | – |
---|---|
方法① | NumPyでアルゴリズムを書いて実装(原理の理解を深めるため) |
方法② | cv2.medianBlurで実装 |
サンプルコード
サンプルプログラムのソースコードです。
方法①
方法②
実行結果
サンプルプログラムの実行結果です。
■入力画像(左)と出力画像(右)
お借りした画像:プロ生ちゃん(暮井 慧)
【輪郭検出】一次微分フィルタ
一次微分フィルタは、輪郭を検出できる空間フィルタです。
原理と計算式については下記事で紹介しています。
– | – |
---|---|
参考 | 【画像処理】一次微分フィルタの原理・特徴・計算式 |
動画解説版
このアルゴリズムは、NumPyだけでも簡単に実装できます。
また、OpenCVの「cv2.filter2D」メソッドを使えば、より簡単に実装できます。
書式
dst = cv2.filter2D(src, -1, kernel)
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
src | 入力画像 |
kernel | フィルタのカーネル(※NumPy配列で与える) |
dst | 出力画像 |
今回は、処理を以下の2通りの方法で実装してみました。
– | – |
---|---|
方法① | NumPyでアルゴリズムを書いて実装(原理の理解を深めるため) |
方法② | cv2.filter2Dで実装 |
サンプルコード
サンプルプログラムのソースコードです。
方法①
方法②
実行結果
サンプルプログラムの実行結果です。
■入力画像(左)と出力画像(右)
お借りした画像:プロ生ちゃん(暮井 慧)
負の勾配(白→黒)も白色に塗って出力する方法は下記ページで紹介しています。
【Python/OpenCV】微分フィルタの注意点(負の値の処理)
【輪郭検出】Prewittフィルタ
プレヴィット(Prewitt)フィルタは、輪郭を検出できる空間フィルタです。
プレヴィットフィルタの原理と計算式については下記事で紹介しています。
このアルゴリズムは、NumPyだけでも簡単に実装できます。
また、OpenCVの「cv2.filter2D」メソッドを使えば、より簡単に実装できます。
書式
dst = cv2.filter2D(src, -1, kernel)
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
src | 入力画像 |
kernel | フィルタのカーネル(※NumPy配列で与える) |
dst | 出力画像 |
今回は、処理を以下の2通りの方法で実装してみました。
方法①・・・NumPyでアルゴリズムを書いて実装(原理の理解を深めるため)
方法②・・・cv2.filter2Dで実装
サンプルコード
サンプルプログラムのソースコードです。
方法①
方法②
実行結果
サンプルプログラムの実行結果です。
■入力画像(左)と出力画像(右)
お借りした画像:プロ生ちゃん(暮井 慧)
ただし、この出力画像は正の勾配(黒→白)のみ白色になっています。
負の勾配(白→黒)も白色に塗って出力する方法は下記ページで紹介しています。
【輪郭検出】Sobelフィルタ
ソーベル(Sobel)フィルタは、輪郭を検出できる空間フィルタです。
ソーベルフィルタの原理と計算式については下記事で紹介しています。
– | 原理の詳細記事 |
---|---|
参考 | 【画像処理】ソーベルフィルタの原理・特徴・計算式 |
動画版解説
ソーベルフィルタの処理は、NumPyだけでもサクッと書くことが出来ます。
また、OpenCVの「cv2.filter2D」や「cv2.Sobel」メソッドを使えば、さらに簡単に実装できます。
書式①
dst = cv2.filter2D(src, -1, kernel)
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
src | 入力画像 |
kernel | フィルタのカーネル(※NumPy配列で与える) |
dst | 出力画像 |
書式②
dst = cv2.Sobel(src, bit, dx, dy, ksize)
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
src | 入力画像 |
bit | 出力画像のビット深度 |
dx | x方向微分の次数 |
dy | y方向微分の次数 |
ksize | カーネルサイズ |
dst | 出力画像 |
パラメータ | 説明 |
---|---|
(dx, dy)=(1, 0) | 横方向の輪郭検出 |
(dx, dy)=(0, 1) | 縦方向の輪郭検出 |
(dx, dy)=(1, 1) | 斜め右上方向の輪郭検出 |
今回は、処理を以下の3通りの方法で実装してみました。
方法①・・・NumPyでアルゴリズムを書いて実装(原理の理解を深めるため)
方法②・・・cv2.filter2Dで実装
方法③・・・cv2.Sobelで実装
サンプルコード
サンプルプログラムのソースコードです。
方法①
方法②
方法③
実行結果
サンプルプログラムの実行結果です。
■入力画像(左)と出力画像(右)
お借りした画像:プロ生ちゃん(暮井 慧)
【輪郭検出】ラプラシアンフィルタ
ラプラシアン(Laplacian)フィルタは、輪郭を検出できる空間フィルタです。
ラプラシアンフィルタの原理と計算式については下記事で紹介しています。
動画版解説
このアルゴリズムは、NumPyだけでも簡単に実装できます。
また、OpenCVの「cv2.filter2D」や「cv2.Laplacian」メソッドを使えば、より簡単に実装できます。
書式①
dst = cv2.filter2D(src, -1, kernel)
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
src | 入力画像 |
kernel | フィルタのカーネル(※NumPy配列で与える) |
dst | 出力画像 |
書式②
dst = cv2.Laplacian(src, bit, ksize)
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
src | 入力画像 |
bit | 出力画像のビット深度 |
ksize | カーネルサイズ |
dst | 出力画像 |
今回は、以下の3通りの方法で処理を実装してみました。
方法①・・・NumPyでアルゴリズムを書いて実装(原理の理解を深めるため)
方法②・・・cv2.filter2Dで実装
方法③・・・cv2.Laplacianで実装
サンプルコード
サンプルプログラムのソースコードです。
方法①
方法②
方法③
実行結果
サンプルプログラムの実行結果です。
■入力画像(左)と出力画像(右)
ただし、この出力画像は正の勾配(黒→白)のみ白色になっています。
負の勾配(白→黒)も白色に塗って出力する方法は「【Python/OpenCV】微分フィルタの注意点(負の値の処理) 」で紹介しています。
【輪郭検出】エンボスフィルタ
エンボスフィルタは、画像をエンボス加工できる空間フィルタです。
原理と計算式については下記事で紹介しています。
このアルゴリズムは、NumPyだけでも簡単に実装できます。
また、OpenCVの「cv2.filter2D」メソッドを使えば、より簡単に実装できます。
書式
dst = cv2.filter2D(src, -1, kernel)
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
src | 入力画像 |
kernel | フィルタのカーネル(※NumPy配列で与える) |
delta | オフセット |
dst | 出力画像 |
今回は、以下の2通りの方法で処理を実装してみました。
方法①・・・NumPyでアルゴリズムを書いて実装(原理の理解を深めるため)
方法②・・・cv2.filter2Dで実装
ソースコード
サンプルプログラムのソースコードです。
実行結果
サンプルプログラムの実行結果です。
■入力画像(左)と出力画像(右)
【輪郭検出】Cannyアルゴリズム
Cannyアルゴリズムとは、画像から輪郭を取り出すアルゴリズムです。
事で解説しています。
– | 原理については下記参照 |
---|---|
参考記事 | Cannyエッジ検出器の原理・特徴・計算式 |
今回は、以下の2通りの方法で処理を実装してみました。
– | 概要 |
---|---|
方法① | NumPyでCannyアルゴリズムを書いて実装(実用的でないが原理の理解にはなる) |
方法② | cv2.Cannyで簡単に実装(1行で書けちゃうので楽チン) |
cv2.Cannyの書式
dst = cv2.Canny(src, threshold1, threshold2[, edges[, apertureSize[, L2gradient]]])
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
src | 入力画像 |
threshold1 | 最小閾値(Hysteresis Thresholding処理で使用) |
threshold2 | 最大閾値(Hysteresis Thresholding処理で使用) |
サンプルコード
サンプルプログラムのソースコードです。
方法①
方法②
実行結果
サンプルプログラムの実行結果です。
■入力画像(左)と出力画像(右)
お借りした画像:プロ生ちゃん(暮井 慧)
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