この記事では、Python+OpenCVでエンボスフィルタを「NumPy」「cv2.filter2D」で実装し、エンボス加工する方法をソースコード付きで解説します。
エンボスフィルタで加工
エンボスフィルタは、画像をエンボス加工できる空間フィルタです。
原理と計算式については下記事で紹介しています。
このアルゴリズムは、NumPyだけでも簡単に実装できます。
また、OpenCVの「cv2.filter2D」メソッドを使えば、より簡単に実装できます。
書式
dst = cv2.filter2D(src, -1, kernel)
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
src | 入力画像 |
kernel | フィルタのカーネル(※NumPy配列で与える) |
delta | オフセット |
dst | 出力画像 |
今回は、以下の2通りの方法で処理を実装してみました。
方法①・・・NumPyでアルゴリズムを書いて実装(原理の理解を深めるため)
方法②・・・cv2.filter2Dで実装
ソースコード(Python3+OpenCV3)
サンプルプログラムのソースコードです。
方法①
#-*- coding:utf-8 -*- import cv2 import numpy as np def emboss_filter(src, kernel, offset=128): # カーネルサイズ m, n = kernel.shape # 畳み込み演算をしない領域の幅 d = int((m-1)/2) h, w = src.shape[0], src.shape[1] # 出力画像用の配列(要素は全てoffset値) dst = np.empty((h,w)) dst.fill(offset) for y in range(d, h - d): for x in range(d, w - d): # 畳み込み演算 dst[y][x] = np.sum(src[y-d:y+d+1, x-d:x+d+1]*kernel) + offset return dst def main(): # 入力画像をグレースケールで読み込み gray = cv2.imread("input.jpg", 0) # カーネル(オペレータ) kernel = np.array([[-2, -1, 0], [-1, 1, 1], [-1, 1, 2]]) # オフセット値 offset = 128 # 方法1 dst1 = emboss_filter(gray, kernel, offset) # 結果を出力 cv2.imwrite("output1.jpg", dst1) if __name__ == "__main__": main()
方法②
#-*- coding:utf-8 -*- import cv2 import numpy as np def main(): # 入力画像をグレースケールで読み込み gray = cv2.imread("input.jpg", 0) # カーネル(オペレータ) kernel = np.array([[-2, -1, 0], [-1, 1, 1], [-1, 1, 2]]) # オフセット値 offset = 128 # 方法2 dst2 = cv2.filter2D(gray, -1, kernel, delta=offset) # 結果を出力 cv2.imwrite("output2.jpg", dst2) if __name__ == "__main__": main()
実行結果
サンプルプログラムの実行結果です。
■入力画像(左)と出力画像(右)
お借りした画像:プロ生ちゃん(暮井 慧)
【Python版OpenCV超入門】使い方とサンプルコードを解説
Python版OpenCVで画像処理プログラミングを行う方法を入門者向けにソースコード付きで解説するページです。
コメント
方法1のemboss_filterのコードが抜けています。
また、2つともタイトルが方法1となっています。
※匿名様
コメントありがとうございます。
該当箇所を修正しました。