Python言語を用いて度(degree)をラジアン(radian)に変換する方法をソースコード付きで解説します。
ラジアンと度の違い
「度(degree)」と「ラジアン(radian)」はどちらも角度を表す単位ですが、定義と使われる場面が異なります。
- 度(degree)
- 円を 360等分 したときの1つ分が「1度」
- 古代バビロニアの暦(1年 ≒ 360日)に由来
- 日常生活でよく使われる(例:方位、地図、幾何学)
- ラジアン(radian)
- 円の半径と同じ長さの弧を持つ中心角が「1ラジアン」
- $$ \text{ラジアン} = \frac{\text{弧の長さ}}{\text{半径}} $$
- 円1周(360°)は 2πラジアン、半周(180°)は πラジアン
- 三角関数や微分積分など、数学・物理・プログラミングで標準的に使われる
【対応関係(変換表)】
度(°) | ラジアン(rad) | 備考 |
---|---|---|
0° | 0 | 起点 |
30° | π/6 | 正三角形の内角の半分 |
45° | π/4 | 直角の半分 |
60° | π/3 | 正三角形の内角 |
90° | π/2 | 直角 |
180° | π | 半円 |
360° | 2π | 一周 |
Pythonの三角関数(sin
, cos
, tan
)は、引数にラジアンを与えるため、事前に「度(degree)」を「ラジアン(radian)」に変換する場面がよくあります。
Pythonでは math.radians(x)
を使って角度の単位である「度」を「ラジアン」に変換できます。
サンプルコード① 基本的な使い方
math.radians(x)で「度」を「ラジアン」に変換するサンプルコードです。
# -*- coding: utf-8 -*-
import math
# 角度(度)を指定
deg = 180
# 度をラジアンに変換
rad = math.radians(deg)
# 結果表示
print(f"{deg}度はラジアンで {rad:.10f} rad") # 3.1415926536
サンプルコード② 三角関数と組み合わせて使う応用例
三角関数と組み合わせて使った場合のサンプルコードです。
math.sinで45度のサイン値(√2/2 ≒ 0.7071)を取得しています。
import math
# 角度を「度」で指定
angle_deg = 45
# 度 → ラジアンに変換
angle_rad = math.radians(angle_deg)
# sin関数で角度の高さを計算
# 45度のサイン値(√2/2 ≒ 0.7071)を取得
height = math.sin(angle_rad)
print(f"{angle_deg}度のsinは {height:.4f}") # 0.7071
サンプルコード③ラジアンを度に戻す場合
ラジアンを度に戻したい場合、math.degrees(x)を使います。
import math
rad_value = math.pi
deg_value = math.degrees(rad_value)
print(f"{rad_value:.4f}ラジアンは {deg_value:.1f}度") # 180.0

【Python】ラジアンを度に変換(math.degrees)
この記事では、Python言語を用いてラジアンを度に変換する方法をソースコード付きで解説します。
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